7.8. pingでサーバからの応答を調べる -pingコマンド-
7.8. pingでサーバからの応答を調べる -pingコマンド-
【コマンド説明】
pingコマンドは、パケットをネットワーク上のホストに送るコマンドです。ネットワークのテストによく用いられます。
書式は以下のとおりです。
ping [オプション] ホスト名またはIPアドレス
【動画説明】
引数で指定したホストがネットワークを介して通信可能かどうか調べたり、ネットワークの混み具合を調べたりすることができます。例えば前日までアクセス可能だったサイトがアクセス不能・困難になった時に原因や状況を調べるのに有効です。試しに「www.amulet.co.jp」に対して、pingコマンドを実行した結果を示します。
$ ping www.amulet.co.jp
PING com.amulet.co.jp (61.197.216.90) 56(84) bytes of data.
64 bytes from com.amulet.co.jp (61.197.216.90): icmp_seq=1 ttl=63 time=1.79 ms
64 bytes from com.amulet.co.jp (61.197.216.90): icmp_seq=2 ttl=63 time=1.65 ms
64 bytes from com.amulet.co.jp (61.197.216.90): icmp_seq=3 ttl=63 time=1.56 ms
64 bytes from com.amulet.co.jp (61.197.216.90): icmp_seq=4 ttl=63 time=0.507 ms
64 bytes from com.amulet.co.jp (61.197.216.90): icmp_seq=5 ttl=63 time=1.75 ms
64 bytes from com.amulet.co.jp (61.197.216.90): icmp_seq=6 ttl=63 time=1.56 ms^C → Ctrl+Cで終了
--- com.amulet.co.jp ping statistics ---
6 packets transmitted, 6 received, 0% packet loss, time 5637ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.507/1.473/1.795/0.441 ms
pingコマンドを実行すると、ICMPパケットが送信され、情報が1行に1組ずつ表示されます。Ctrl+Cで終了させると統計情報が表示されます。
出力例からわかることを見ていくと、まずwww.amulet.co.jpというURLがDNSのCNAMEレコードにより、61.197.216.90というIPアドレスにリゾルブされています。そして61.197.216.90に向けて6回pingが打たれており(Linuxの場合はデフォルトでは割込み文字を打って止めるまで、ずっとpingが打たれる設定となっています)、出力の最後にpingの結果が出ています。
結果からわかることは以下の通りです。
- パケットは6回送信され、6回とも受信された。パケットロスは0%
- ラウンドトリップタイム(信号を転送するときの経過時間)は最短0.507ミリ秒(1ミリ秒=1/1000秒)、平均1.473ミリ秒、最長1.795ミリ秒、平均偏差は0.441
【問題】
1. デフォルトゲートウェイにpingが通るか確認してみましょう
2. 同一セグメントにパケットをブロードキャストしてみましょう(オプションを使います)