6.6. yumコマンドによるパッケージ管理 -yumコマンド-
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6.6. yumコマンドによるパッケージ管理 -yumコマンド-
【コマンド説明】yum：Yellowdog Updater Modified
yumコマンドは、ネットワーク経由でリポジトリ（ダウンロード元のサーバー）からrpmパッケージをダウンロードして、自動でインストールを実行するコマンドです。目的のパッケージをインストールする際に、パッケージ間の依存関係を調べて、インストールを行ってくれます。インストールだけでなく、アンインストールやアップデートなどのパッケージ管理も行なえます。
yumコマンドの書式と主なサブコマンドの使い方は以下の通りです。
# yum [オプション] サブコマンド パッケージ名
| サブコマンド | 説明 |
| check-update | アップデート対象のパッケージリストを表示する |
| update パッケージ名 | 指定したパッケージをアップデートする |
| install パッケージ名 | 指定したパッケージをインストールする |
| remove パッケージ名 | 指定したパッケージをアンインストールする |
| info パッケージ名 | 指定したパッケージの情報を表示する |
| list | 全パッケージ情報をリスト表示する |
| search キーワード | パッケージ情報をキーワードで検索する |
| grouplist | パッケージグループをリスト表示する |
| groupinstall グループ | 指定したグループのパッケージをインストールする |
| clean | ダウンロードしたパッケージと古いヘッダを削除する。clean allと同じ |
オプションは下記の様なものがありますが、オプションを何も指定しなくてもyumコマンドは実行可能です。
| オプション | 説明 |
|
-t, –tolerant |
エラーに寛容になる |
|
-C |
外部のリポジトリを参照せずに既にダウンロード済のファイルのみを対象として処理 |
|
-c [config file] |
configファイルの位置 |
|
-R [minutes] |
最大コマンド待ち時間 |
|
-y |
全ての質問にyesと回答 |
|
–version |
Yumのバージョンを表示し終了 |
|
–installroot=[path] |
install rootを設置 |
|
–enablerepo=[repo] |
一つかそれ以上のレポジトリを有効化(ワイルドカードを許可) |
|
–disablerepo=[repo] |
一つかそれ以上のレポジトリを無効化(ワイルドカードを許可) |
|
–exclude=[package] |
名前かそのかたまりでパッケージを除外 |
|
–noplugins |
Yumプラグインを無効化 |
例えば、下記コマンドを実行するとアップデート対象となるパッケージの一覧が表示され、アップデートしてもよいかどうかの確認メッセージが表示されます。そこで［y］キーを押すとアップデート作業が始まります。
# yum update
"-y"オプションを指定すれば、その確認が行われず（正確には確認にすべて「yes」と答える）、アップデート作業が行われます。
# yum –y update
【参考】
パッケージのインストール時にはrpmコマンドが用いられることもあります。yumコマンドとrpmコマンドの主な違いは以下の通りです。
| yumコマンド | rpmコマンド | |
| 使用条件 | ネットワークに接続されていること、参照先のリポジトリに対象パッケージが登録されていること | 対象パッケージがローカル内にダウンロードされていること、またはネットワーク経由でダウンロード先が指定できること |
| 依存関係の解決 | 依存関係のあるパッケージを自動でインストールする | 依存関係のあるパッケージを自動でインストールしない |
| インストール時のパッケージ名指定 | パッケージ名のみを指定すれば新ストール可能、ワイルドカードの使用可 | rpm パッケージファイルのバージョン名まで含めて完全な名前を指定する必要がある、ただしワイルドカードの使用可 |
| インストールされていないパッケージの検索 | リポジトリを参照することによりインストールされていないパッケージ情報も検索することができる | パッケージファイルを既にダウンロードしているか、パッケージファイルの URL が分かっていないと検索できない |
比較すると、yumコマンドの方がパッケージを管理しやすいので、外部のネットワークに接続できる環境の場合はyumコマンドを使用した方が便利だと言えます。ただし、リポジトリにパッケージが存在しない場合もあるので、その場合は参照先リポジトリを追加するか、rpmコマンドを使用するようにしましょう。
【動画説明】
インストール済みパッケージをyumコマンドで確認してみましょう。
# yum list installed
アップデート可能なパッケージを確認してみましょう。
# yum check-update
【問題】
1.yumコマンドを使用して、インストール済み及びアップデート対象パッケージ一覧を表示しましょう。
